赤ちゃんがコホコホ咳をしている・・・咳をするということでパッと思いつくのは「風邪」。
しかし、咳が出る原因は「風邪」以外にもたくさんあります。
たかが咳、されど咳。咳だけで病院に行くのか、行くなら何科なのか、救急の症状など咳にまつわる情報をギュッとまとめました。
目次
赤ちゃんの咳が出るだけでも病院には行くべき?
まず、赤ちゃんの症状をチェックします。チェックするのは3つです。
咳の特徴・持続期間は?
「咳の特徴」は主に以下の通りです。
*軽い調子の「コン、コン」という咳
*痰がからんだ「ゴホン、ゴホン」という咳
*「ケン、ケン」と犬が吠えるように聞こえる咳
「コンコン」は喉に起きるかぜ、「ゴホンゴホン」は気管から気管支までに及ぶかぜの可能性が高いです。
「ケンケン」と言う咳はまれですが、呼吸困難につながる重症の病気であることがあります。
「咳が何日間続いているか」もポイントです。
*急性 → 3週以下 ・・・ 「かぜなどの感染症」に伴うもの
*慢性 → 3〜8週以上 ・・・ 「感染症以外」
“急性”の咳の場合の多くは、「かぜに伴う咳」とされています。
かぜの場合、鼻からウイルスが感染して、「3日程度」で鼻水・鼻づまり、その後に咳が出始めるのがよくあるパターン。
そして、かぜが治るのは「7日〜10日」という研究結果があります。かぜのウイルスは体内に侵入して増殖しますが、増殖する力が弱いので2週間も生きられません。
かぜ以外の“急性”の咳は「呼吸器感染症」、「気胸」、「胸膜炎」などがあります。
一方、“慢性”の咳の原因はたくさんあります。慢性咳の3大原因は、「副鼻腔気管支症候群」、「咳喘息」、「アトピー咳そう」です。
赤ちゃんが「むせる」ことが多くて不安な時は、こちらも参考にしてくださいね。
CHECK⇒赤ちゃんの咳とむせるの違いは?考えられる原因や病院に行く目安とは
熱があるか?
子どもは急に熱を出すことが多いです。こまめに手でおでこに触れて確認し、体温計で測ることが必要です。
乳幼児の場合、「37.5℃以上」が発熱、「38.5℃以上」が高熱です。微熱の目安は37.0℃から37.8℃です。
生後3ヶ月未満で38 ℃以上の場合、すぐに受診が原則です。
呼吸状態は?
最後に、呼吸の状態はどうでしょうか。夜に「咳で起きてしまう」、「咳で寝れない」などはないでしょうか。睡眠に影響がある場合は要注意です。
咳の原因は数え切れないほどあり、熱や呼吸状態など身体全体を見る必要があります。
かぜが治る期間を目安にして、咳だけでも「7日〜10日」続く場合は病院に行ってみてください。
赤ちゃんの咳で病院に行くなら何科を受診する?
小児科では主に、
*聴診器を使って呼吸状態を把握
*肺、腹部、リンパなど全身の状態を診断
耳鼻科では主に、
*耳、鼻、 咽喉の異常を診断
*鼻水吸引、鼓膜切開の処置
ウイルスや細菌感染が起こると喉、鼻、耳の他にも「全身」に症状が出る可能性があります。
その兆候を見逃さないためにも、「肺の聴診」、「腹部の診察」、「リンパ節の腫脹の有無」などの全身の診察が必要です。
そのため、まずは小児科にかかることが推奨されています。
咳はかぜによることが多いですが、症状が重い・長引く場合は「肺炎」「喘息」「気道異物」などが考えられます。
これらは小児科で診てもらう必要があります。耳鼻科では、咳や喘鳴(※)が異物によるものか、他の原因なのかは判断しにくいためです。
※喘鳴(ぜんめい):「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」というような呼吸の音
かかりつけの小児科だと今までの受診歴が分かりますので、より安心ですね。
おうちでは「水分をこまめにとる」「部屋の湿度を保つ」ことを心がけましょう。
赤ちゃんの咳で救急に行ったほうが良いのはどんなとき?
以下の場合、救急車を呼ぶような症状です。
*極端に「呼吸の回数が少ない」とき(※)
*呼吸が苦しそうで、「肩を上下させる呼吸」をしているとき
*肋骨の上や間が「呼吸に合わせてペコペコへこむ」とき
※正常な呼吸の回数(1分間)
新生児:40~50回
乳児 :30~40回
幼児 :20~30回
以下の症状は平日なら即受診、夜間・休日は電話相談でアドバイスを受けてください。
判断に困る場合は「こども医療でんわ相談」の”#8000”に電話して相談してみましょう。お住まいの都道府県によって時間帯が違うので、事前にチェックしてみてくださいね。
2)呼吸困難のため、横になれない・苦しくて動けない
3)1日中せきが止まらない
4)犬の遠吠えやオットセイの鳴き声のようなせき込みをして、声がかすれている
5)ピーナッツやおもちゃなどを口に入れてしまい、突然むせて激しい咳き込みが続く
※参照 呼吸困難とは
・呼吸が早い(多呼吸)
・走った後のように肩で息をする(肩呼吸)
・息を吸う時に胸がふくらまず、かえって肋骨の間や下、鎖骨の上、のどの下がくぼむ(陥没呼吸)
・息を吸う時に胸がくぼみ、お腹だけがふくらむ(シーソー呼吸)
・鼻の穴がヒクヒクする(鼻翼呼吸)
・苦しくて横になれない(起座呼吸)
・せき込んで止まらない
まとめ
赤ちゃんの場合、「どんな咳か」だけでなく他の症状も確認する必要がありますね。
実際に、風邪が治ったのに子どもが2週間ほど軽い咳をしていました。長いと思い受診すると、なんと軽い肺炎になっていたのです。もっと早く診てもらえばよかったと後悔しました。
そして、診療時間外に何かおかしい!と思ったら、迷うことなく “#8000”に電話して相談してくださいね。
CHECK⇒#8000通話料は有料無料どっち?どんなときに相談?何歳まで対象?
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